医療機械メーカーの事務職の男性が、パワハラを受けた体験をもとに人間関係のストレスが無い仕事としてタクシー運転手へと転職をした体験談の紹介です。
快適な医療機械メーカーの事務職が気性荒い上司の異動によって、我慢できない環境に変化
私は以前は医療機械メーカーの事務職として働いていました。新卒で就職をしてから10年以上働いていましたが、残業などもあまりなく、人間関係も良い快適な職場でした。それが、すごく気性の荒い上司が異動でやってきたことによって一転しました。
その上司は、細かい事務処理ミスをしつこく追及する、挨拶の声が小さい、部署内でコミュニケーションが取れていない等の指摘を毎日のようにしてきました。その指摘は長時間に渡る説教となり、振り返って思い出すと完全にパワハラに相当すると思います。
ですが、当時は、パワハラがどうとかそういうことを考えることのできる精神状態ではなく、最初は我慢していたのですが、どうしても嫌になり退職を考えるようになりました。周囲の同僚も退職をしたものもいれば、家族の生活があるのでと我慢している人もいました。私は、当時は結婚をしていなかったこともあり、退職をすることを選びました。
これまでの事務職としての経験は無駄になるが、心機一転タクシー運転手を目指すことにした
これまで、事務職として10年以上のキャリアを積んできましたので、転職をするうえで同じような仕事を探すということも考えましたが、毎日のように同じ人と顔を合わせ、同じ人から叱責等のストレスを感じた経験から一日中オフィスにいる仕事以外の仕事をしたいと思いました。
もちろんこれまでの経験年数は無駄になると思ったのですが、まだ30代前半でしたのでチャレンジするなら今しかないと思いました。そこでタクシー運転手という仕事を選んだのは親戚にタクシー運転手の仕事をしている人がおり、直接、仕事内容であったり、仕事の厳しさ、メリット・デメリットなどを聞けたからです。
その親戚からの話をもとにタクシー運転手になろうと決心したポイントは、
- 煩わしい人間関係はほとんどない(仕事中はタクシーの中で一人)
- 頑張り次第で給料を増やすことができる(事務職は会社の給与体系以上の給料は望めない)
- タクシーという仕事がなくなることは当面考えられない(医療機器メーカーなどは技術革新などで倒産する可能性があるが、タクシー運転手という仕事は無くならないだろう)
大手私鉄系のタクシー会社に未経験で転職
転職にあたっては、親戚の人から最初は大手のタクシー会社に入った方が研修などが丁寧ということ、タクシー専門の人材紹介会社を利用すると転職祝い金をもらえるということを聞き、タクシー専門の人材紹介会社を通じて大手私鉄系のタクシー会社に転職をしました。
入社後に会社のサポートで二種免許を取得しました。その後の研修も丁寧で運転技術だけでなく接客態度や配車無線の応対などを教えてもらいました。タクシー運転手と言うと、運転できれば良いと思っていましたが、意外と覚えることが多かったです。
道については、カーナビもあるのですが、実際に研修を終えて走り始めるとカーナビにたよらずきちんと道を覚えることが大切だと感じました。お客さまによっては細かくルートを指定してくるのでそれに対応しなければならないからです。
さまざまな難しさはありますが、お客さまのニーズや、曜日や時間帯、イベント等に合わせたお客さまの動きをきちんと予測、把握して動けばそれなりに売り上げがあげることのできる面白さがあります。事務職では、自分の仕事がどれくらいの売上に貢献しているのかということは非常にわかりにくいですが、タクシー運転手はダイレクトにお金を感じることができます。給料が多いも少ないも自分自身の責任ですので、給料に対して会社への不満もありません。
また、勤務時間の大部分は自分独りか、自分とお客さまがいるだけなので職場の人間関係や会話のストレスが一切ありません。前職で人間関係に悩まされた体験から、人間関係のトラブルがないことがとが何よりうれしかったです。
給料については、正直なところ、平均すると以前の事務職の給与からは減りました。(以前が大きなメーカーだったので給料が良かったということもあります。)
しかしながら精神的にはかなり楽に日々勤務しており、タクシー運転手の仕事を長く続けたいと思っています。
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