会社の倒産を機に大阪から和歌山のタクシー運転手に転職した体験
2023/06/17
前職の会社が倒産をしてしまったために、大阪から和歌山のタクシー会社に転職をした男性の体験談です。
前職の突然の倒産を機にタクシー運転手への転職と転居を決意
私は10年以上前に大阪府から、和歌山県のタクシードライバーに転職しました。当時、前職は「葬儀」の職に就いていましたが、会社の経営が傾き、倒産しました。
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突然の倒産だったため、転職の準備が何も出来ておらず、真っ先に職安に走りました。私には娘2人と妻が居ます。その家族を路頭に迷わすわけにはいきませんでした。失業保険はすぐにおりず、3ヶ月ほど待ったかと思います。その間、貯金を切り崩し、生活を切り詰めることで何とかなりました。
職安では、葬儀屋の仕事の登録がなく、関連する職業の募集もありませんでした。関連する職業さえあれば、葬儀の知識がありますので、その知識に頼った転職だってすることは出来たはずでした。待てど暮らせど、職安から葬儀関係の職業紹介はありません。
仕事が見つからないので、知り合いにタクシー会社を紹介してもらった
どうしても仕事が見つからないため、知り合いに相談したところ、タクシー会社を紹介してくれました。しかし、大阪府内でのドライバーは定員オーバーということでした。その代わりに和歌山県の営業所なら人手が足りないということで、採用してくれるということだったので、早速家族とともに、和歌山県に引っ越しました。引越し代金は、会社が負担してくれましたので、恐らくそれくらい人手がつかなかったと思います。
まず、大阪府から出たことがなかった私たち家族は、和歌山県で道を覚えるのに苦労したと思います。タクシードライバーを生業にする場合、土地勘は必須条件です。そんな不安を抱える中、研修で「すべての車両にカーナビがある」ということを教えてもらい安心したことを覚えています。これにより、私のような他府県から転職してきた人間や、業界経験が浅い人間であっても、自動車さえ運転できれば、仕事が出来るということです。企業によっては、カーナビをいまだに搭載していない企業もあるそうです。
大阪府と比較すると、明らかに人通りは少ないし、交通量もさほどではありませんでした。大阪のように外人観光客で溢れるわけではないし、どちらかと言えばのどかな田舎です。それでも、病院に行きたい年配の方や、足の不自由な方はタクシーを利用されます。
少しずつ仕事にも慣れ、年収300万円程度まで稼げるようになった
引っ越した当初は、稼げるかどうか不安でしたが、配車システムで無線が入ることや、気に入って下さったお客様は、直接、私の携帯に運転を依頼される方も居ます。
そういったことから、少しずつ仕事にも慣れ、以前とは程遠くはなりましたが、収入もそこそこ安定するようになりました。
働き始めた当時、月収は8万円、年収が200万円に満たないなど、色んな問題を抱えていました。それも2年もすると、年収が300万円を前後する程度まで稼げるようになりました。今では、娘2人も高校生になり、アルバイトで生計を助けてくれています。
タクシー運転手の仕事は地域によって年収の格差が大きいです。東京や大阪では家族を養っているタクシー運転手の方もたくさんいます。また、地方でも観光地であればそれなりに稼ぐことのできる地域も多いようです。幼い子供がいらっしゃるご家庭の旦那様は、私のように地域の人だけがお客様となるような地方ではこの仕事で家族を食べさせようとは、絶対に思わないようにしてください。相当な苦労が多いですし、家族の方から、金銭的な支援を受ける必要性が出てきます。月収が不安定なことで、たやすくローンを組んでしまえば、たちまち地獄です。
よくよくお考えになったうえで、タクシードライバーを志望してください。
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