東京での食品会社での営業職のノルマが厳しく、退職をして故郷の栃木県でタクシー運転手をしながら、公務員試験を受験している20代男性の転職体験談です。
営業ノルマが厳しくて営業職を退職。タクシー運転手のノルマの方がはるかに楽
今年の3月まで東京の麻布で大手の健康食品会社の営業職についていました。大学で農学部で食物について専攻していたことから健康食品会社に就職をしました。初任給も同期の他業種に就職した者よりもかなり良く3年間働きました。
実際に入社すると研究職ではなく営業職で厳しいノルマが与えられた
農学部出身ですので、健康食品の開発というアカデミックな業務ということで入社しました。研究を続けることができると思っていたのですが、開発部は定員がいっぱいと言われ、入社後半年で営業部に配属されました。
営業部では、ノルマを与えられて、厳しい数字を追いかけ続けないといけない生活になりました。最初は優しく指導をしてくれていた上司も、部署の業績数字が厳しくなると、営業成績が振るわない私へ強く当たるようになってきました。
営業職のノルマが厳しいということと、そもそも研究職ができずに営業をしているのであれば、この会社にいる理由も無いと思い、入社後2年目の段階で転職をすることを決心しました。とはいえ、転職先の当てはありませんでしたので、すぐには退職せずに会社には在籍しながら次の転職先について考えることにしました。
その結論として、東京で転職先を探すのではなく故郷の栃木県に帰ろうということでした。両親も高齢になってきたのでこのまま東京にいるよりは親の近くにいてあげたいと思ったのです。東京から栃木県の転職先を探すのは難しいので、ひとまず会社を退職して栃木県の実家に帰りました。
栃木県でとにかく稼がないといけないので、タクシー運転手に転職
栃木県に帰ってから仕事を探したのですが、やはり東京と違いそれほど選ぶことはできませんでした。なかなかやりたいと思う仕事も見つからなかったときに、タクシー運転手の求人を見つけました。二種免許の取得サポートもしてくれるということだったので、手に職がつくという意味でもいいと思い、次の転職先のつなぎでタクシー運転手になりました。
次の転職先が見つかるまでと思って転職したタクシー運転手は想像と違い、楽しい
正直、タクシー運転手に良いイメージはありませんでした。勤務は厳しく、ノルマを強く課せられると思っていました。もともと東京での営業職でノルマに追い込まれた経験もあるので、その点は非常に不安でした。
しかし、実際にタクシー運転手となってみるとまず休みが非常に多いです。休みが多いというよりは安全面から、タクシー運転手には異様な残業というのはなく、強制的に休みを取らされるのです。だから肉体的にはすごく楽ですし、両親と一緒に過ごせる時間も長いです、また、中学、高校時代の友人とも遊びに行けます。東京では、休みの日は疲れて一日中寝て、週が明けるとまた仕事という生活でしたから、それに比べると格段に人間味のある毎日です。
また、ノルマについて時間いっぱい使って真面目にやればノルマが未達成ということはほぼありえません。売上が少ないとノルマを超えた分の歩合給が減ることにはなりますが、誰に怒られるでもなく自分自身で反省して次につなげるという当たり前の行動をするだけです。
そもそも田舎のタクシ-運転手は電話がかかってくるのを待っていて、お迎えで中距離を走るか、主要な駅で客待ちをするかというのが基本の形で、都会のように、流しで客を見つけるというのは難しいし、非効率です。工夫としては、小さなお寺や神社の行事や小さなイベントを調べておいてそこに行く人を効率よくキャッチする程度です。
だから、時間いっぱい頑張っても年収で250万円から300万円程度のところに落ち着きます。自分は東京時代、400万円程度の年収だったので、やや物足りないですが、売れない健康食品を騙しのような手口で売りつける毎日を思えば、ものすごく精神的に楽です。上司にどやされる毎日で疲弊していたので、今のライフスタイルはまるで嘘のようではあります。
将来を考えて地方公務員の試験を続けているが、タクシー運転手を続けるのも良いかもしれないと思っています
すでに書いたようにもともとタクシー運転手には次の仕事までのつなぎでと考えていました。学生の時に学んだことを活かせる仕事があれば転職したいと思っていますが、栃木県ではなかなかありません。そこで、今はタクシー運転手の休みが多いことを利用して地方公務員の試験勉強をしています。
今はタクシー運転手の仕事を楽しく続けていますので、地方公務員の試験に合格してもどうするかということは決めていません。学生時代は大きな会社でバリバリと働きたいと思っていましたし、今でも学生時代の同級生は当時の私と同じような生活をしています。しかし、東京での厳しい仕事環境と地方のタクシー運転手の仕事環境を比べると仕事を楽しみ休日には家族や友人と過ごす方が私にはあっていました。そういう意味では地方公務員と言っても部署によって厳しい環境もあると聞きますし、年収が大きく上がるわけではないので、無理に転職をする必要もないかなと気楽に考えています。
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