今回、ご紹介するのは、一流企業の総務部長だった40代の男性が、生まれ育った郷里でタクシー運転手に転職したという体験談です。
一流企業の総務部長がタクシー運転手へと転職した理由
私は、東京駅からほど近い一流とされている企業に12年間勤務しました。その企業には30代のときに転職をして入社しました。転職後から成績をぐんぐん伸ばし、気づいたときには総務部長の役職を任されていました。
数千人の社員を抱える大企業の本社機能を動かしている従業員は実質50名ほどでしたので、総務部とはいえ日業務は大変忙しく、終電ぎりぎりかタクシーで帰宅する毎日でした。
多忙な毎日の中、仕事を続けることができるかという不安感を持った時にタクシー運転手から仕事内容について話を聞いた
確かに給与面では納得できていたのですが、この状態のままではいつか身体を壊すという予感はありました。幸い独り身でしたので自分の将来は自分だけで決めることが出来ます。元々、人と話しをするのが大好きではあったのですが、今の仕事はパソコンと一日中にらめっこするのが当たり前。そのような上京の中、よく利用させてもらうタクシー運転手さんから仕事の内容を聞かせてもらうようになりました。
タクシー運転手の良い点は、いろいろな話ができるということ
その運転手さんは地方から家族を残して上京し東京で運転手をされているとのことでした。タクシー運転手になって良かったことは、様々な業種業態の方々といろいろな話が出来ることだそうです。確かに私も、会社から自宅までの40分の間、いろいろな話しをタクシー運転手さんとしていました。
日頃仕事では触れ合わない方々と会話をするのはとても新鮮です。なにより素晴らしかったのはタクシー運転手さんの経験が広く深かったこと。これもいろいろな方からお話しを聞いているからでしょう。
タクシー運転手になりたいと思い、郷里に戻ってタクシー運転手に転職
これなら私もタクシー運転手になりたいと思い、土地勘のあった郷里でタクシー運転手になる道を選びました。最初は不安だった道案内も、子供の頃の記憶とカーナビのおかげで全く不自由なく業務が出来ています。地方のタクシー運転手からすると、東京で一流企業に勤めていたという経験が珍しいらしく、当時のこぼれ話を興味深そうに聴いてくださるのが私も嬉しかったりします。
一流企業の総務部長職を捨てて、地方のタクシー運転手になったと聴くと、多くの方は疑問に思われるようですが、私としてはたくさんのお客さまとリアルな会話を楽しみながら給与も頂けるのでとても満足しています。都会暮らしに疲れたというわけではありませんが、地方の生活もとても良いものですし、タクシー運転手という職があるのであればIターン、Uターン転職も良いと思いますよ。
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